いつからだろう
そんな夢をよく見るようになったのは?
夢の中で、わたしははだかで大地に横たわっている
まるで氷面のような灰色の大地
わたしを取り囲むように幾本もの黒いひまわりが大地から生い茂っている
それらの黒い顔たちは一様にうつむいて、そばに横たわっているわたしの存在すら気に留めていないように
うつうつと下を向いている
黒い葉もてんでに茎の途中で垂れ下がり、そこに生命が宿っているのかすらさだかでないほどに
無力に気怠げに風にゆられている
全身消炭色のひまわりたちは、それでも次第に数を増しているようだ
どこまでもつづく荒涼とした大地に消炭色の唖者のひまわりたちが増殖してゆくのはあたりまえだろう
一枚の、巨大な象にでも押しつぶされたようなシャツが空をよこぎってゆく、あれは、わたしのものだったろう
両方の袖を翼のようにひろげて、ギクシャクと空を舞っている
大地と同じ色をした天空からアルファベットの形をした雪片が舞い落ちてくる
灰色の大地に横たわり、消炭色のひまわりと、落下するアルファベットの雪片と、どこまでも広がる灰色の空の真下で
わたしは不思議な安息につつまれていた
そこにあるのは永遠の静寂
・・・破壊とは、おそらく、醜悪なるものを作り出すことだ
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